野口整体 金井蒼天(省蒼)の潜在意識教育と思想

金井省蒼(蒼天)の遺稿から説く「野口整体とは」

風邪の効用

病症と対立しない野口整体―風邪の効用 4

病症を経過するという思想 「結核が猛威を振った」と言われている、抗生物質がなかった時代においても、実際には結核が治癒した人は(野口先生以外にも)おり、霊療術家や他の指導者の下でも治癒体験のある人はいたようです。 昭和18年、高山 峻という医師が…

近代化と「闘病」―風邪の効用 3

大正・昭和に近代科学的病症観が定着した 野口昭子夫人著『朴歯の下駄』にも載っている、昭和9年に発行された『霊療術聖典』(復刻・八幡書店)という本には、野口先生の師・松本道別師の人体放射能療法を始め、当時活躍していた15人の霊療術を紹介されてい…

(補)全生の詞

全生の詞 野口昭子夫人の回想録『朴葉の下駄』によると、「当時(野口先生20代初め)、活元運動をする人々の中には、それを暗唱していた人もあったと聞く」とのことです。 全生の詞 我あり、我は宇宙の中心なり。我にいのち宿る。 いのちは無始より来りて無…

日本の近代化過程と医療―風邪の効用 2

野口整体成立の時代背景と野口先生の病症観 野口整体と西洋医学 1・2 でも書きましたが、日本の近代化と医療、そして野口整体の起こりについて振り返っておこうと思います。 現在、日本の医療は、医療人類学的には次の五つに分類されています(『気で治る…

生命現象には目的と意味がある―風邪の効用 1

生命の意味や目的を問わない科学 今日から、少し飛びますが、未刊の本三冊目・『野口整体と科学的生命観』第一章 風邪の効用―「自身の生命力を拠り所とする」生き方 に入ろうと思います。 ここの内容は、上巻そして『禅文化としての野口整体 Ⅰ 活元運動』と…