野口整体 金井蒼天(省蒼)の潜在意識教育と思想

金井省蒼(蒼天)の遺稿から説く「野口整体とは」

禅文化としての野口整体 活元運動 第二章 三2 活元運動の準備運動

Ⅰ 邪気の吐出法(鳩尾(みぞおち)をゆるめる)

① 正坐(膝を少し開く)をして、肋骨の下、鳩尾(みぞおち)に両手を軽く当て、鼻から息を吸います。

② 吸ったらじきに、「はーっ」と(声を出しながら)口から息を吐いていき(老廃の気を全て吐く)、上体をゆっくりと倒していきます。

長く吐いていくのが良い。

③ 身体の弛みが良いと、吐き切った時に肩・腕の力が抜け、おでこが畳(床面)に着きます。

 弛むことが不十分な初心者は長く吐けないので、おでこが下に着かずともかまいません。

④ 次に鼻で息を吸いながら上体をゆっくりと起こします。

 この①~④までを三回ほど繰り返します。

息を、細くとも長く吐くことで弛むことを覚えましょう。

Ⅱ 背骨を捻る運動(体側・側腹をゆるめる)

① きちんと腰を伸ばして正坐をします。

② 左側から行います。後ろを見るようにお臍とその真後ろ(腰椎三番)で捻ります(次頁図)。逆側(右)の腿の内側に右手を添え、少し反動をつけるとよく捻ることができます。

③ 真後ろ一メートルほどのところを見たら、ポンと力を抜きます。

④ ①に戻り右側に捻ります(左側の腿の内側に左手を添える)。

左右交互に数回行ないます。

Ⅲ 訓練法(延髄に刺激を与える)

① きちんと正坐をします。少し顔を上げ、鼻から息を吸いつつ、両腕を挙げながら、腰を伸ばしていきます。

② 親指を内にして拳を握り、口から息を吐きながら、肩胛骨を寄せつつ背骨の上部(胸椎五番)に力を集めます(上図)。息を吐き切る手前で、親指をさらに握って、奥歯を噛みしめ、吐き切ったところで、ポンと力を抜きます。

③ この運動は三回だけ行い、三回目は軽くやって終えます。

④ その後、手のひらを上にして膝の上に置きます。目を閉じ肩の力を抜いて、体の内側に感覚を向けていると、体が動くような気がしてきます。

 最初は、それを増幅していくようなつもりで、動き出してきたらそれに沿うようにして体の自然の動きに任せてみましょう。