野口整体 金井蒼天(省蒼)の潜在意識教育と思想

金井省蒼(蒼天)の遺稿から説く「野口整体とは」

東日本大震災3.11に寄せてー『「気」の身心一元論』第三章より

活元運動の心ー自分の健康は自分で保つ

 二〇一一年三月十一日の東日本大震災から、ひと月余り経った四月十九日の毎日新聞の記事です。

毎日jp より

 東日本大震災に伴う津波で大きな被害を受けた仙台平野で、浸水域の先端が、江戸時代の街道と宿場町の手前に沿って止まっていることが、東北大の平川新教授(江戸時代史)の調査で確認された。仙台平野は400~500年おきに大津波に見舞われており、街道は過去の浸水域を避けて整備された可能性が高いという。平川教授は「先人は災害の歴史に極めて謙虚だった」と話し、今後の復旧計画にも教訓を生かすべきだと提言する。(中略)

 平川教授は「残念ながら明治以降の開発において、津波の経験は失われた。復興のまちづくりは災害の歴史を重視して取り組んでほしい」と話している。

 明治になっての「近代化」とは、自然支配型の科学文明が進行することでしたが、今回の大津波に対して、右のような研究結果が発表されたことは、先人の「自然に対する謙虚さ」に学び直す時が来ているということだと思います。西洋文明・科学の元には「対立」があり、「支配」があるのです。

 今回「近代科学」の哲学性を勉強できたことは、『病むことは力』の終章を「日本の身体文化を取り戻す」としたことに、理論的な裏付けを得ることになりました。野口整体は「人間の自然」を理解し、これと共存、さらには自然を活かすという「東洋宗教」の伝統を受け継ぐ思想なのです。