禅文化としての野口整体Ⅱ
活元運動の生理学的理解のために 東洋的身体論を研究した哲学者の湯浅泰雄氏は、東洋の身体行が身体の訓練を通じて心の力を引き出そうとしているのに対し、西洋は身体訓練を通じて心を高めるという考え方がないことに注目しました。 そして、西洋のスポーツ…
1969年の「本来の体育」の約四十年前、野口晴哉先生は体育の問題について変わらぬ内容を述べています。補足としてお読みください。 (原文は旧仮名遣い、ブログ用に改行を増やしました。『野口晴哉著作全集 第一巻』全生論 一九三〇~一九三一年) 二 意識は…
体力発揮とは何か 今回は、三 活元運動を本来の体育と説いた師野口晴哉 ― 科学的体育と禅的体育(29頁)からです。 2020年は東京オリンピックの年です。日本人の競技能力は向上し、メダル獲得数も期待されていますが、少し前にメダリストである女子水泳選手…
腰(腰椎下部と骨盤)は身体の中心 今回は、教材Ⅱの二 禅・立腰教育・正しい正坐(24頁)から始めます(教材のPDFをダウンロードしてください)。 森信三氏の立腰教育というのは、小学校などでは一定の認知度があるようで、私も小学校四年生位の時に、担…
「修行」とは何か 今回は後編一 1 東洋宗教を基盤とする野口整体(20頁)から始めます。ここからは神道、仏教(禅)という、野口整体の基盤となった東洋宗教についての内容に入ります。 野口晴哉先生の書には「自彊不息」という印が押されています。これは…
西洋医学の歴史 今回は3 西洋文明の基にある二元論的精神(15頁)から始めます。 ここには原発問題からヘレニズムとヘブライズム、そして健康×病気という対立の問題へ、と論文が一本書けるくらいの内容が詰まっています。 そこで、西洋医学の歴史からこのこ…
西と東 今回は禅文化としての野口整体Ⅱ(10頁)「病症をどう観るか」 ― 金井流思想展開 からです。これは未刊の上巻第一部 第一章にある文章で、多くの金井先生の文章の中で、私が一番好きな文章です。 哲学者の故・梅原猛氏は、ユーラシア大陸の西と東の文…
井深大氏の思想から始まった 要求と行動が一致すれば体力は発揮される 食べたくなると胃袋が働く。何かしようとすると運動する筋肉が働く。呼吸器も働く。要求があるとそれに応じて体が動いていく。要求がなければ体は動かない。 だから勉強しなければならな…