野口整体 金井蒼天(省蒼)の潜在意識教育と思想

金井省蒼(蒼天)の遺稿から説く「野口整体とは」

2019-07-01から1ヶ月間の記事一覧

体癖各論-体癖論Ⅱ 9

五型十種の体癖 これからいよいよ、五型十種の体癖各論に入ります。 金井先生の『「気」の身心一元論』(2011年)には、第四章に体癖論が置かれ、体癖表としてそれぞれの体癖の特徴がまとめられています。 その後、先生の執筆はさらに増し、原稿が増え『上・…

「対話」における体癖②―体癖論Ⅱ 8

無意識的感受性の偏り―他者を理解するとは 先日、オードリー・ヘップバーンの写真を使いましたが、昔の女優さんは整形したり、無理に体を矯正するようなことをしていないので、却って自然そのままの美しさが出ている場合があるのです。 また、アメリカ的なの…

「対話」における体癖①―体癖論Ⅱ 7

整体個人指導における感受性の理解 金井流個人指導では、身体の観察を通じて受け取った「情動」体験に焦点を当てます。相手の感じ方(敏感に感じることは何か)を理解することで、「なるほど、ショックを受けるわけだ」とか、「怒り爆発するわけだ」など、相…

体癖修正とは何か②―体癖論Ⅱ 6

体癖的特性が偏ると、生きる力の全体性を損なう (金井) 体癖修正とは、体癖による「生活上の妨げとなるもの」を修正するということで、正確には体癖的偏り疲労の修正(さらには偏り疲労を作り出す体の歪みの修正)、という意味です。 師が言う「生活」とは…

体癖修正とは何か①―体癖論Ⅱ 5

生活に妨げとなる体癖現象を修正する 今回の内容は、上下型が主題になっています。背が高くて痩せていると、「上下型」に見えてしまうこともありますが、小柄な上下型もいますし、偏りで上下型的になっている人は相当にいます。 体癖としては、一番特徴的な…

体癖と運動習性―体癖論Ⅱ 4

体癖と運動習性 (金井) ある体癖は、ある傾向の感受性が余分にはたらくというものであり、体の体癖状況を観て、その人の持っている体の感じ方を知ることができるのです。 同じ体癖を有する人は共通した姿勢を取る傾向があり、その体型も類似しています(例…

体癖と感受性―体癖論Ⅱ 3

体癖の図 感受性・重心位置となる腰椎

運動系の研究から始まった人間の探求「体癖」-体癖論 2

運動系の個人特性を観る (金井) 師野口晴哉は、運動系の研究(裡の要求を実現する「構造と機能」の相違)が体癖論へと発展したことについて、次のように述べています(「体癖の活用」『月刊全生』)。 人間と運動系の構造 この体癖講座で私がお話しようと…

体癖修正-体癖論Ⅱ 1

「理性」では観えない体癖 今日から体癖Ⅱ、より具体的な体癖の内容に入ります。本の原稿では一つの章ですが、ブログでは二つに分けました。それは、この体癖論Ⅱ以降は、未完成の部分を含んでいて、補足や再編が必要な部分であることも申しあげておきます。 …

無意識に信頼をおく野口整体とユング心理学ー体癖論Ⅰ 9

「上虚下実」の身体と自我から自己への中心の移動 金井先生の生前、食事の時などに、先生と藤沢周平ものの時代劇の映画を見ることがありました。藤沢周平の世界観というのは独特で、私は物語の中で描かれる、個と全体の関係性、そして人間世界の葛藤や争いと…

個とは何か②-体癖論Ⅰ 8

個性化の過程と体癖の活用 野口晴哉先生は、「一人一人の人間の生き方が体の要求に沿っていくことが自然な生き方だ」と言いました。自己実現の力は、そのように生きることで、無意識から汲みだされてくるものだと思います。 しかし、成長し生きていく過程で…

個とは何か①-体癖論Ⅰ 7

科学的社会で失われた個性と創造性 今回は、「個性とは何か」が主題です。「体癖」というのは体(無意識)の側にある個性で、生まれつきのものです。木でいえば松や杉、欅などいろんな種があるようなもので、それぞれに性質の違い、個性があります。それはど…

「体」がつくる感受性の世界「体癖」③-体癖論Ⅰ 6

腰椎と体癖の関係 今回は体運動の中枢である腰椎と体癖の関係についての内容です。 先に「体癖は体運動以前にある」という野口先生の文章を紹介し、要求という数値化して測定できないものが中心にあると述べました。 野口整体には、「要求そのものが生命であ…

特別編 2009年 春公『科学と宗教』 おわりに

野口整体と現代

「体」がつくる感受性の世界「体癖」②-体癖論Ⅰ 5

体癖 開閉型 9種