野口整体 金井蒼天(省蒼)の潜在意識教育と思想

金井省蒼(蒼天)の遺稿から説く「野口整体とは」

金井蒼天(省蒼)先生の「野生の思考」

近代科学では見えないもの―近代科学の見方とは 3

西洋医学では自然治癒力を高めることは治療の枠組みの中に入っていないが、野口整体はそこに中心がある。

「物心二元論」近代科学の基礎にある物理学―近代科学の見方とは 2

西洋医学の見方の基礎には近代科学がある。そして近代科学は物理学の研究手法を基礎としている。その端的が物心二元論である。

西洋医学と心身二元論―近代科学の見方とは 1

西洋医学と心身二元論ー西洋医学の見方の元には科学的な見方がある

もう一つの身体ー野口整体と西洋医学 3

野口整体で観る身体は、死んだ体を解剖して得た知見を基にしている解剖生理学的身体とは違う。

野口晴哉師の活動と思想-野口整体と西洋医学 2

野口晴哉師が活動初期から最期まで変わらなかった思想について

野口整体の生まれた日ー野口整体と西洋医学 1

野口整体の始まりと近代化 前回、私は 「金井先生は、野口先生が何に対して抵抗し、何を守ろうとしたのかを、次の世代に伝えなければという思いがあったのだと思います。」 と述べました。西洋医学と野口整体の対比というのは、抵抗を感じる人も意外と多いの…

野口整体とは何かを考えることは、命とは何かを考えること

金井先生の著書『「気」の身心一元論』(第二章一 1 近代文明と人間の問題)には、 一、「こうも頭で生きる人が多くなってしまった」 二、「気のしっかりした人がいなくなった」 三、「たましいという言葉が使われなくなった」 四、「このままいくと頭のお…

自分がわからない現代人と心身二元論

恥ずかしい話ですが、私は昔、「ほんとうの自分」や「やりたいこと」が分からなくて、探し求めていた「迷える若者」でした。 しかし、整体を始め、金井先生の指導の下、学びを進めていくうちに、そんなものを探していた自分は、ばかだったな・・・と思うように…

私の中にある近代科学

前回紹介した野口晴哉先生の文章の中に「心理学と生理学が別々になっている」という言葉がありました。心理学では心、生理学では体、と一人の人間の中では一体となっていることが研究対象として分けられている・・・ということでしたね。 こうしたことが学問の…

潜在意識教育と心身二元論

20世紀初め、西洋ではフロイトの深層心理学を臨床医学に応用した「精神身体医学」が起こりました。今では日本でも「ストレス」という言葉が一般化するとともに「心身医学」「心療内科」という科のある病院も増えています。 これは心理的要因を身体の病気の原…

科学的なものの見方の特徴「心身二元論」

現在行われている西洋医学は、正確には「西洋近代医学」と言います。これは西洋の近代的医学の意で、西洋医学が自然科学の基礎を確立したのは19世紀になってからのことです。 しかし、西洋医学の長い歴史の中には、西洋的なものの見方に一貫した原理がありま…

ものの観方の違いを学ぶ意味

私たちが体のことを意識するのは何か問題を感じた時(異常がある時)が多いのが一般的だと思いますが、そういう時、判断と処置の指針となるのが西洋医学です。これは病院で行われる診療が基づいている医学のことで、解剖学、生理学、病理学、薬学などの知見…

西洋医学の心身観・野口整体の身心観 1

はじめに 金井先生の「野生の思考」についてこれまで書いてきましたが、ここからが本題です。「野生の思考:みすず書房」は、二十世紀最大の人類学者と呼ばれるフランスの文化人類学者レヴィ=ストロース(1908~2009)の代表作の題名で、私はこの言葉が金井…

野口整体と科学 2

野口整体と科学における身心観の違い 1で述べたように、私には「頭ばかりが先だって、身体が分離している状態」があったわけですが、それは急にそうなったわけではなく、次第にそのようになってしまい、立ち止まることも気付くこともなくここまで来てしまっ…

野口整体と科学 1

私と身体の関係 今回、この文章を書くにあたり、私はこれから野口整体を始める人に整体のことをお話しするとしたら、何から始めるだろうか、と改めて考えました。私はやはり、「自分」と「体」の関係について話し始めたいと思います。 私自身、自分と体との…

西洋医学と野口整体 ガレノスとヒポクラテス 2

野口先生は「西洋医学は死体解剖学を基礎としている」と、折に触れ説いていますが、金井先生はそれを「体表中心医学」と「内臓中心医学」という対比でも論じていました。 ※体表・・・体壁系とも言う。皮膚、骨格筋など体の外側から身体全体のはたらきや内部の状…

西洋医学と野口整体 ガレノスとヒポクラテス 1

ヒポクラテス(前四六〇年頃~前三七〇年頃)古代ギリシア ガレノス(一二九年頃~二〇〇年頃生) 西洋医学の基礎を築いた医師として、ヒポクラテスとガレノスの名が挙げられます。ガレノスはヒポクラテスの継承者とされることが多いのですが、ガレノスとヒ…

金井先生の「野生の思考」3

近代科学とは何かを学ぶ こうして、金井先生が現代文明(天風師の言う物質文明)の基礎となっている「近代科学」について学び始め、その先達となったのが戦前生まれの井深大、湯浅泰雄、石川光男、河合隼雄、立川昭二氏ら五氏の著書でした。 そして、鈴木大…

金井先生の「野生の思考」2

こうも頭で生きる人が多くなってしまった 金井先生は2006年から、「近代科学と東洋宗教」、「科学の知・禅の知」という、思想基盤の枠組みの違いから「野口整体とは何か」を説き起こす仕事に取り組みました。 その理由について、金井先生は『「気」の身心一…

金井先生の「野生の思考」1

金井先生の説いた生活指針 先日、資料の整理をしていたら、以前に金井先生から頂いた生活指針?のようなものが出てきました。その全文をここに紹介したいと思います。 〇身体感覚の向上。(心の高きを、深きを求める) 〇病症を自然経過する。(潜在体力の発…