野口整体 金井蒼天(省蒼)の潜在意識教育と思想

金井省蒼(蒼天)の遺稿から説く「野口整体とは」

開閉型9・10種①-体癖論Ⅱ 18

開閉型9種・10種①

 今回から開閉型9種・10種です。原稿としてもここが一番未完成で、どういうわけか野口先生の資料もあまりないのですが、自分の主体となる体癖ですので、頑張ります。

では、開閉型共通の特徴から始めます。

 

開閉型9種・10種 共通の特徴

 開閉型9種・10種の特徴は「しゃがむ」という姿勢で濃く出ます。しかし、今、和式のトイレが減っていて、しゃがむことが少なくなってきて、小学生など、しゃがんで用を足せない子がいるそうです。

 しゃがむのは腰椎4番・5番の動きが良くないと腰がちゃんと降りなくて、しゃがみきることができず、腰が硬くてしゃがめない人は大人でも増えています。

 閉型はしゃがむ姿勢が得意でさっと腰が下がります。開型は腰が硬いわけではなく、しゃがもうとすると体重が全部前にかかっていってしまうので、閉型のように足の裏をぴたっと床に付けたまま、腰を下ろすことができず、体重が後ろにかかるようにするとひっくりかえってしまいます。

 腸骨から膝までが発達していて、太腿が長く、体型は、骨盤(仙椎部)と下腹に特徴があり、お臍から恥骨部(下腹)がふくらんでいて長いので、股上の浅いパンツが合いません。手首・足首が締まっていて、骨盤部から下(腿、脛)に汗をかき、風邪は鼻から始まります。 

 開閉型の偏り疲労は、骨盤が閉まりっぱなし・開きっぱなしになるのが特徴で、この状態では気が転換せず、骨盤の動きを取り戻すことで新しい状態になり意欲が湧いてきます。骨盤の動きが他の部分に優先して敏感であり、動作時の上体と下体のまとまりがよく、特に下体の動きが良いのです。

 開閉というのは、全身的に観ると伸びる・縮むという動きです。エネルギーの集注・分散が体運動に直結しており、速度があります。

 種族保存的で、骨盤・生殖器のはたらきは「愛憎」と密接であり、「愛憎」に敏感な感受性です。本能的で要求が強いのも特徴で、気を敏感に感じます。

 訪問先で食事を出された時、一番最初に感ずるのは「心(気)がこもっているかどうか」で、味や内容よりそれを感じた時に喜びます。

 そして、開閉型の特徴として独特な「時間感覚」があります。開型と閉型では違いがありますが、カイロス的というか、主観的な時間感覚に生きていて、「時」というか共時的な感覚に敏感です。

 開閉型は複合していることが多く、開閉型のある人はすぐ分かるのですが。開閉型素質のあまりない人には、理解が難しいと言われます。骨盤の大きさではなく、骨盤の動きが中心になっているというところがポイントです。8種体癖の人は、見た目が開型的な骨盤になる傾向がありますが、そういう時は動きがなく、あまりいい状態ではありません。

 このように、形だけを見ていると、他の体癖の「あまり良くない状態にある骨盤」が開型・閉型に見えることが多いので、注意しましょう。